まさか違法!?IKEA(イケア)でお馴染みのあの紙製メジャー

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イケアの紙製メジャー

IKEA(イケア)の店頭に置いてある紙製のメジャー。あれ、便利ですよね。ボクは家具選びで使ったあと持ち帰って、常に手帳に忍ばせています。

でもひとつ不思議に思っていることがありました。なぜ、片側はcm単位、もう片側はinch単位なんだろう?この紙製メジャーはワールドワイドで展開するイケアが全店で共通して使っているから?でも日本ではインチなんて単位は使わないから、たまに家具の寸法などを図ろうとしたときに「あれ?」っと思ってしまうことが多くて不便なんだけど・・・。そこでイケアの紙製メジャーにセンチメートルとインチの両方が記載されている理由を調べてみることにしました。

 

実は計量法に照らして不適切な状態!?

イケアの紙製メジャーにcmとinchの両方が記載されている理由を調べていると、予期せぬ衝撃の事実に直面しました。日本には「計量法」という法律があり、この件に関してザックリ言うと、日本国内で販売されるメジャーにはインチを記載してはならないのです。

計量法 第九条

第二条第一項第一号に掲げる物象の状態の量の計量に使用する計量器であって非法定計量単位による目盛又は表記を付したものは、販売し、又は販売の目的で陳列してはならない。第五条第二項の政令で定める計量単位による目盛又は表記を付した計量器であって、専ら同項の政令で定める特殊の計量に使用するものとして経済産業省令で定めるもの以外のものについても、同様とする。

イケアの紙製メジャーは”販売し、又は販売の目的で陳列して”いるわけではないのでただちに違法ではないのですが、この計量法では取引の際の錯誤(善意または悪意の誤解)を防ぐために、長さの単位はメートルを基準としなければならないと定められており、法律学的に言えばイケアの紙製メジャーは法益にそぐわないと言うことができます。あくまで仮定の話ですが、商品の寸法の確認をする際にコワーカー(イケアの従業員)がメジャーのインチ側で採寸してその数値をセンチ単位で伝えることで優良誤認を引き起こす可能性もあるからです。

 

「インチ」は取引上、使用してはならない

最近は7インチタブレット、20インチのモニター、50インチの大型テレビなどという具合に、普段の生活の中で「インチ」を使うことが増えていて何の違和感も持っていなかったのですが、計量法で定めるところによれば日本では長さの単位として使って良いのは「メートル」のみ(km、cm、mmなどmを基準としたものを含む)。そう言えば確かに、日本の代表的な家電メーカーのひとつであるパナソニックもインチという単位は使っていません(スペック表を見ても、パネルサイズは85インチではなく85v型となっています)。

パナソニックのテレビ・カタログ出典:パナソニック

 

結局、調べてみても「なぜイケアの紙製メジャーにはcmとinchiの両方が記載されているのか?」ということは分からなかったのですが、違法とは言えないものの、その状態は日本の法律に照らし合わせるとあまりよろしくないということが分かりました。ま、別に良いんですけどね~。

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